真夏に涼しいはがきをお届けしたい ~ 暑中見舞いはがきに熱中した夏 その2

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「透明素材に印刷できる!」「透明のはがきが作れる」と知って、
俄然楽しくなった私は暑中見舞い用のはがき作りに燃えていました。

「ホワイトトナーとクリアトナーを使うとどうなるんだろう。クリア素材に印刷ってすごいぞ」と、企画する側の私は無邪気に喜んでいました。

が、、、

実際の印刷を担当する「オンデマンド課長」にとっては、この試みが相当プレッシャーになることだったらしいです。
何せ、ホワイトトナーやクリアートナーが使えて、透明素材や和紙に印刷できるオンデマンド機が導入されたのは昨年の12月のこと。クリア素材に印刷するのは、初めてだったからです。

はがきにぴったりの透明な素材を探すことから始まりました。
はがきですから、ある程度厚みが必要です。素材によっては印刷機を通らないので、テストが必要です。
↓ このはがきにぴったりの素材を見つけたあとも、試行錯誤は続きました。

透明用紙を持っているのがわかりますか?
透明用紙を持っているのがわかりますか?

 

オンデマンド課長、がんばる!

ここでいう「オンデマンド」とは、POD(Print on Demand:プリントオンデマンド)を指しています。
必要なときに必要な部数だけを印刷する方法のことです。
一般のプリンタと同様、トナーを使ったデジタル印刷機(オンデマンド印刷機)を使います。

みなさんのイメージにある印刷屋さんは、インク(インキ)を使っているのではないかなと思います。
版を作ってインキで印刷する機械はオフセット印刷機で、こちらは大量印刷に向いている印刷機です。オフセット印刷の方が古くからある手法です。

(ふぅー、私の印刷の知識ではここまでで精一杯。正確に説明していなかったらすみません。修行中ということでご勘弁を。。。)

前置きが長くなりました。

まず、透明な部分を除いてはがき全体にホワイトトナーを使って白く印刷します。
クリア素材なので、下地を作らないと文字が透けてしまうからですね。
今回のはがきは、宛名面と裏面と2回ホワイトトナーで印刷しました。

ホワイトトナーで印刷したところです
ホワイトトナーで印刷したところです

次は、白く印刷したはがきの上に、フルカラーで図案を印刷します。
宛名面と裏面がありますから、合計4回印刷することになります。

理論的にはこれでよかったのですが、、、

最初のテストでは文字が透けてしまい、宛名面と裏面の文字が混ざって混沌としたはがきになってしまいました。。。

もっとホワイトトナーで厚く印刷しようとしたら、今度はトナーの付きが悪く、ちょっとのずれで傷が入りトナーがはがれてきてしまいました。

これでは、商品ができたとは言えません。。。

その後もいろいろテストして、いい具合になるまで調整します。

いいぞーと思っても、2面付けした左側だけがなぜかちょっとかすれてるというテスト版もあり、、、

「こんなに頑張っているのに。。。もうあれ~、郵便で送っている間に傷ついちゃったかも~って言えないですかね」と、とぼけた発言をした私に、「それは私が許せません」(キッパリ)とオンデマンド課長は言いました。

※ 失礼しました <m(_ _)m>

そんなこんなで、印刷機のメーカーさんも巻き込み、OKになるまで試行錯誤していました。
そうして、いよいよ本番の印刷です!

連続して印刷すると、紙詰まりすること数回。
トナーが載っているので給紙しづらくなっていたので、それを課長が調整しつつ印刷は続きました。

 

はさみではなく、断裁機で切ります

オンデマンド課長のがんばりで、暑中見舞いはがきは無事に印刷できました。

はがきが印刷されましたよ
A4サイズの用紙に、はがきは2面印刷されています

あれれ、はがきサイズで印刷しないんだーと思った方もいらっしゃるかもしれませんね。

印刷屋では、大量の部数をスピーディに印刷するために、はがき一枚一枚に印刷しないんですよ。
はがきよりも大きな紙を使って、はがきを何面か印刷します。そのあと、目安となる線に沿って断裁するんです。

今回はA4サイズの用紙に、はがきを2面付けて印刷しています。
それを、はがきの周囲に印刷されている縦横の線(トンボといいます)に沿って断裁します。

断裁が終わり、これで暑中見舞いが完成です!

はがきサイズになりました
はがきサイズになりました

 

もうひとつのこだわり

この夏、私がどうしても実現したいことがもうひとつありました。
それは、宛名の差し込みのほか、差出人欄に担当営業者の名前を差し込みたいということです。

企業のはがきって、たいていは代表者の名前だけ記載されていることがありますよね。
なんか、機械的で冷たい感じがするのは私だけでしょうか。

社長のこともご存知のお客様ならば、私から送ったのかもと思っていただけますが、、、
社長のことを知らない方だったら、なんだか遠いところから送られてきたような感覚になるのではないかなぁと。

ですから、私は何としても担当者の名前も入れたいと思っていたのですよ。
ですが、会社のはがきは社長の名前で十分となぜだか思われている節がありまして、今までは私の話を自分事として聞いてもらえなかったんです。世の中、子どもの学校の書類など、保護者欄の名前はたとえ母親が書いても父親の名前にするっていうのが一般的だからでしょうか。

もうひとつの理由は、差出人も差し込みにすると、データを整える手間がもうひとつ増えるっていうこともありました。
でもでも岸のことを知らないお客さまにはとくに、私の名前で出したいんです。
エクスマ的に言いますと、「お客様は会社とは友達になれませんが、その会社の社員とは友達になれる」から。

最初に今年の宛名データを調整したのは私でしたので、今回はお客様の名前と担当者を結びつけるように作りました!

宛名面に担当者を差し込み印刷できました
宛名面に担当者を差し込み印刷できました

そうして、念願の営業担当者も差し込み印刷できました。
やったーーー!(^^)!

こうして、立秋を迎える直前に暑中見舞いはがきをお届けすることができたのでした。

いったい、何屋のブログなんだ?って内容になっていますが、、、
私は紙媒体を作ることも大好きだから、いいんです~~♪♪

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 この記事の投稿者

白藤沙織

Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。

営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。

仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。

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