個性的になろうとがんばっても、所詮みんな同じことをしている

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「ここの牛乳は、おいしくて甘んですよ」

滞在したあるホテルで、この言葉を聞いたとき、「あっ、だからモノを売るのが難しいのかもしれない」と、瞬間的にそう思った。酪農の町ならば、どこでもおいしい牛乳を作るのではないかなぁ。そう思ったんです。その中でも、ここの牛乳はどうおいしいのだろう。なんて深堀するときは、その牛乳にまつわる印象深いストーリーが必要なのではないかな。そうでなければ、北海道の牛乳はどこの牛乳もおいしいから、どこの牛乳という区別はつかなくなってしまいます。そうすると、北海道の牛乳はおいしくて売れるけれど、ここの牛乳は地元の方が思っているよりも、売れないかもしれない。ここの牛乳という個性がないから。

私は昨年の12月から、縁あって壮瞥町、北見市、富良野市、札幌市、鶴居村と道内5箇所で、SNS活用セミナーをしてきました。訪れたどの土地にもおいしい食べもの、景観の良い場所、お土産品があって、主催の方は自分たちの町が発展してほしいと願っています。その心が少しでも伝わって、共感してもらうにはどうしたらいいのか。
その土地、その土地は違うのだけれど、大きく見ると同じに見えてしまう。それぞれの町が魅力的になっていくにはどうしたらいいのか。

そんなことを考えているわけです。

どうしたら、自分の町、自分の会社、商品やサービスを知ってもらえるのか。
セミナーに来てくれるみなさんと一緒に行動したいと思うんです。

個性ってなんだろうね

この話は何も町だけに限ったことではなく、企業も個人も同じですよね。
企業がいくらいい製品ですよってPRしても、全体的にみれば製品はほかの企業とそれほど変わりはない。
いくらとがって、一生懸命ほかの人と違うところ、違う視点をみせようとがんばっていても、大きな視点でみると個性的だと認めてもらいたいってところでみんなと同じ。

あぁ、同じなんだなぁと思ったら、私はすっきりしました。
ひとりひとりが勝手に価値をつけて、ものごとを評価しているだけってことに気づいたからです。

丹精込めて作っているお米はどこのお米でもおいしい。
美しい風景はどこの町にいっても美しい。
読んでためになるのはどの本もそう。
どのビジネスセミナーに行っても学びはある。
どのカウンセリングを受けても、癒される。
おしゃれな洋服と思えばその洋服はおしゃれだ。
売れるように作るホームページは誰が作っても売れる(*´▽`*)

みんな同じなんだから、感性で共鳴しあえる人たちとつながっていけばいいのねって思いました。

じゃあ、感性で共鳴するってどういうことだ。

そうしたら、友人が質問の答えのようなことを言っていました。
「誰かに合わせていこうとするんじゃなくて、ただ自分が好きなことをしていればいいんじゃないの」

あれっ? 同じようなこと聞いたことあるよね。

そう。エクスペリエンスマーケティング(略してエクスマ)の藤村先生が言っていること。「あなたやあなたの会社がやること、すべてがマーケティング活動だ」っていうことです。

つまり、お客さんに買ってもらいたいたくて、お客さんにあわせてモノを作ったりしていたし、どうすれば少しでも多く売れるのか、どんなことをしたら効率よくモノが売れるのかってことに熱心に取り組んできた結果、なんだかみんな同じになってしまったとうのが今の時代なんですね。資本主義の成長の結果です。

少しでも多く売るには、多くの人に指示されなければならないから、必然的に同じになってしまうよね。で、そんな感じでどんどんモノを作った結果、今のようにたくさんのすごいものができて、でもなんか同じってことになったんだなぁと思います。

私、「甘くておいしい牛乳なんですよ」って言われたときに、こういうことかってすごく納得したんです。

どこの牛乳もおいしいよ。じゃあ、どうやってこの牛乳の存在を知ってもらうといいんだろうか。。。
と冒頭の話にもどるわけです。

牛乳がおいしいこともPRするけれど、牛乳を作る人とか、過程とか、周囲の風景とか、丸ごとストーリーを伝えること。これはエクスマの考え方です。
私はそのときに、「うちの町の牛乳が一番なんですよ」ってほかを蹴落とす感じじゃなくて、「うちの牛乳もおいしいけれど、どの町の牛乳もおいしいですよね」と、みんな同じって認める心も大事だと思うんです。うちが一番って思うのと、うちもおいしいけれどよそもおいしいよって思うのとでは、見えない何かが違って結果として現れる発信内容も違います。

どうやったって、第三者にはみんな同じに見えるんだから、うちが一番ってことさら力を入れる必要はないって思うんです。

で、好きなことを自由に発信した方がいい。その方がいいなぁと思ってくれる人とつながれるし、自分がいいと思った人ともつながれます。そういう人たちが、潜在的なお客さんになってくれれば、なんか素敵なことだと思いませんか?感性で共鳴しているから、仕事が進めやすいですしね。

オンリーワン、ナンバーワンを目指すより、ただひたすらに自分の好きなことやするべきことに集中する方が、結果的に目立つ存在になるのではないかなぁと私は仮説を立てました。

野生動物は、ただひたすらに自分のことをしている。でも、なんか惹かれる人は惹かれる。これでいいのかも。

この仮説はあたっているでしょうか。これから自分自身で検証していこうと思うんです。たのしみ♡

 

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 この記事の投稿者

白藤沙織

Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。

営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。

仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。

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