構造と内容 ~ 聞き方には2種類あるんだよ

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演劇や映画には、「構造」と「シナリオ」がある。
構造をよく見ることが大事なんだよ。
それはビジネスも同じ。成功事例の構造を抜き出して、自分の仕事に応用する。

っていうお話を、エクスマの藤村先生から聞くことがあります。

ブログでは、こんな感じで書かれています↓

浅い思考をしている人が見えている世界はわずか10%程度 深く思考しよう|物語の「構造」と「シナリオ」について

この話を聞いて、「あっ、話の聞き方とおんなじだ」と思いました。

話の聞き方って?

私は、話を聞くときには、状況に応じて2種類の聞き方を使い分けています。

ひとつは、話している人が言いたいことの本質は何か、その話の構造はどうなっているのか。そういうことに注意して聞くこと。これは聞くことを職業にしている人は出来た方がよい聞き方。訓練が必要です。

もうひとつは、話の内容を聞くこと。日常でみんなしている聞き方です。私の場合は、取材して記事にすることもあるので、そのときは何気なく聞くのではなく、意識して内容を正確に理解しようとして聞きます。

どちらも仕事にも役立つ聞き方です。使い分けるには、訓練が必要です。
人は話すことには関心があって、たくさん練習するのに、聞くことを練習することは少ないですね。聞けると思っている。でもね、自分の主観に捕らわれてしまうと、本当に聞いていることにならないんですね。

聞くことも私の仕事です。

話の構造を掴む

話の構造を掴みたいときは、話されているひとつひとつの内容にこだわって聞いていません。むしろ、聞きながら、この話の本質は何で、話し手の望んでいることは何だろう、どこで行き詰まっているのだろうか、どういった言葉をかけると何か気づきが生まれるだろうか、何が解決するんだろうと、いったことに関心があります。
これは主に、コンサルをするときとか、カウンセリングとかコーチングのときに使う聞き方です。会社や家でも、何か問題を解決するときに効果的な聞き方だなって思います。このときは、原則その人の話に巻き込まれないで、第三者的に離れたイメージで聞きます。

が、この聞き方はなかなか難しいです。

NLPコーチングの講座では、

「話の内容にとらわれると、クライアントの抱える問題が明らかにならない。クライアントの話から、その構造をすぐに見つけ出してください。」

と、私はよく注意を受けていました。

どういうことかというと、人の話す内容は無限にあるのですが、構造は同じということがよくあるのです。たとえば、私は人に辛いことばかりされる。あの人はこんなことをいう、そういえばこんなこともあったとか、いろいろ話をしているとしましょう。話のバリエーションがあるだけで、その人の訴えたいことの要点は、「人に認められたい」ということだったりします。

その話をひとつひとつ聞くのではなく、根本のところを掴むのです。あっさり書いていますが、実際やるとなかなか難しいです。

話の内容を理解する

話の内容を聞いているときは、起こった出来事やそのときの気持ち、何を考えていたのかなど、その場面をリアルに再現できるように聞いています。

私は取材して記事を書くときに、こんな感じで聞いています。このときは話の内容を理解しようと思って聞いています。注意することは、相手の話の事実を理解するということです。自分の主観ではなく、その人の言葉どおり事実をしっかり聞くようにしています。

取材を受けた人が、記事の内容にがっかりしたという話をたまに聞きます。それは、取材した側の言葉で書かれていて、話した人の言葉でなかったりするからではないかなと私は思うのです。だから、私はその人が使った言葉を使いながら文章を書きたいのです。もちろん、文字数の制限や、情報をまとめないと読者が理解できないことがあるから、すべてではないのですがね。

聞く練習とは

話すことはアウトプットなので、他人から見てその話し方が上手とか、内容がよかったとか判断しやすいですね。
聞くことはインプットなので、他人から見てどう聞き取っているのかわかりづらい。
それゆえ、聞き方の練習ってあまり興味を持たれないのかもしれません。

聞く基本は、聞いたとおりにメモしたり、話したりできるかってこと。私はもともと聴覚優位で情報を処理するタイプなので、比較的簡単にできました。それが難しい人もいるって、コーチングの勉強をしたときに知ったくらい。

聞いたことをそのまま再現するのは、英語の勉強法が役立つかな。
英語を勉強された方なら、ディクテーション、シャドーイングって聞いたことあると思います。これを日本語でやってみるのです。
ディクテーションは、聞いたことをそのまま書きとっていくこと。シャドーイングは、聞いたことをちょっと遅れて追いかけて話していくこと。どちらも、集中力が必要ですが、やってみるといかにいい加減に聞いているのかってことがわかります。

ほかには人の話を聞くとき、自分の主観をすべて脇において、その人の言葉を聞くことをします。何かアドバイスとか言いたくなっても、そういうことはせずに、相手が何を言いたいのか、あるいは言っているのかに集中します。そうすると普段は、いかに自分の気持ちや考えを優先して聞いているかに気づきます。

「構造」と「内容」。意識してみるとおもしろいですよ。

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 この記事の投稿者

白藤沙織

Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。

営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。

仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。

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