相手のことを理解しようと思ったら、観察とヒアリングが重要と思う

公開日時:

最終更新日:

folder 仕事力

相手のことを理解する。人間関係を構築していくのに大切な力ですね。

Web制作現場でも、理解することができず、多々問題になることがあります。とくに、感覚的なことを、どう人に伝えるか、どう理解するかってことが難しいのです。
たとえば、デザインテイストを伝えるときに、「かっこいいサイトにする」「スタイリッシュに仕上げる」という感覚的なことを言われた場合です。

言葉としては理解できるけれども、では具体的なことが何もわからないのです。「どうデザインするとよいの?」「 何がかっこいい? 」「何がスタイリッシュ?」と作り手は思うわけです。

なぜならば、デザイナーがかっこいいと思うもの、営業担当がかっこいいと思うもの、お客様がかっこいいと思うものは違うからです。

もっとわかりやすく書きます。俗世間的な例でお話をしますとね、私が超かっこいいと思っている声優の「蒼井翔太」くん。女性全員がかっこいいとは思わないのです。人には好みがあるからですね。

相手は自分と違う感覚の持ち主である。

これをちゃんと自覚しているって大事。
自覚していると、超かっこいいサイトに仕上げて意気揚々とお客様にプレゼンして、「これじゃない」と玉砕してしまうということはなくなると思うんですよ。

それにはどうしたらいいの? 今日はそんなことを書きますね。

豊平川沿いの風景、私は美しいと思う。
けれども、そうでない人もいる。それでいい。

観察 → 仮説 → ヒアリング

まず、目の前で「かっこいい」と言っている方をよく観察してみます。
ほんとにかっこいいと思っていることを話しているときは、表情や声などでわかるときがあります。ぱっと笑顔になったり、声が楽しそうになったり、話すスピードがはやくなったり。そういうものを敏感に感じ取り、この方はこんな感じが好きなのかぁとなんとなく仮説を作ります。たとえば、色のお好みはこんな感じかなとか、テイストはどんな感じかなとか考えます。

で、探りを入れます。「こんな感じのことがお好きなのでは?」みたいな質問をしながら、この方はどんなことを「かっこいい」と言っているのか、何をもって「スタイリッシュ」なのかと探りをいれていきます。探らなくても、素直に「どんなことがかっこいいと思いますか?」などと質問してみるとよいです。

より高度なコミュニケーションになると、何気に持ち物や着ているものなどの話をして、相手が自然と自分の好みを語ってくれるようにもっていくなんてこともできます。が、これは訓練が必要なので、まずは相手に素直に質問してみましょう。

ただ、「どうしてこれがかっこいいんですか?」とストレースすぎると、答える方が困ると思いますので、あれこれ質問を工夫するとよいです。

どうしてかっこいいかと聞かれても、「だって、かっこいいと思ったんだもん」とか言いたくなりませんか?

「それで、かっこいいと思うものには、どんなものがありますか?」とか、「かっこいいと思ったホームページはどんな感じですか?」とか、何かしらの質問をして相手の感覚を聞いていきます。

で、それをホームページや紙媒体に反映しても、イメージが一致しないことがあります。やっぱりご本人と自分とは違うので、感覚が一致していないんですね。仕方がない。そういうときは落ち込まないで、その方の感覚はどのようなものなのか、話をしてみるしかないですね。答えのみを受け取らないで、表情やゼスチャー、声などの情報も観察してみるとよいかもしれません。こちらに妥協して「いいよ」と言っている場合もありますからね。

そうして、よくコミュニケーションをしていくと、満足いただけるホームページになっていくのではないかと私は思います。

「かっこよくですね。わかりました」とお客さんに言って、「かっこよく作りたいそうです」とデザイナーに言うだけでは伝わらないのです。

こういうことは、Web制作以外でも役立ちますよ。

たとえば、

「どんな男性が好みですか?」と質問して、
「蒼井翔太くんです」と答えが返ってきたとしましょう。

声優の蒼井翔太くん
http://www.shouta-aoi.jp/profile.html

「蒼井翔太くんの、どんなところが好きなんですか?」
「細身でしゅっとしているところです」

となったとします。

そうすると、もしかしたら蒼井翔太くん以外でも「細身でしゅっとした」男性が好みなのかもしれないのです。これは仮説なので、実際はご本人に質問して確かめます。

「もしかして、細身でしゅっとした男性がタイプですか?」
「えっ?あぁ、そうですね。テニスのファン・カルロス・フェレーロも、友達とかっこいいと盛り上がっていた外科医の先生も、細身でしゅっとしていたからなぁ」

というようなことになれば、ほほーっとその人の好みがわかってきます。

この情報は有用だと思ったらメモするでしょう。

そのとき、蒼井翔太、ファン・カルロス・フェレーロ、外科医だけをメモするのではなく、「細身でしゅっとしている。いまは蒼井翔太、その他ファン・カルロス・フェレーロ、外科医」とかメモすると、全体の傾向と現在の好みが把握できるということです。

あっ、これ構造と内容の話につながりますね↓

構造と内容 ~ 聞き方には2種類あるんだよ

構造が「細身でしゅっとした」であり、内容が「蒼井翔太、ファン・カルロス・フェレーロ、外科医」です。
(しつこくてすみません)

そうしたことで、相手のことがよりよくわかると思うのです。

今日のお話、伝わりましたでしょうか。

コメント

comments

 この記事の投稿者

白藤沙織

Web・印刷の株式会社正文舎取締役。 Webプロデューサー 兼 ライター。ときどきセミナー講師。 コーチやカウンセラーの資格を持ち、仕事に活かしています。 ダンス・歌・演劇好き。4コマ漫画のサザエさんをこよなく愛しています。

営業をどのようにしたらよいかわからないときに、Webサイトとブログ、SNSに出会う。以来、情報発信を丁寧にして未来のお客様と出会ったり、お客様のフォローをしています。

仕事もプライベートも「自分の生きたい人生を生きる」ために、「自信や勇気」を届けられたらうれしいです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0 follow us in feedly

ページ最上部へ